エゴノネコアシ

5月中旬に花(写真右)が終わったはずのエゴノキに,最近このような花の蕾ようなもの(写真左)が目立つ。エゴノネコアシアブラムシが寄生してできた虫こぶ(虫えい,ゴール)で,エゴノネコアシと呼ばれる。割ってみると中にアブラムシが数頭いた(写真中央)。すべて単為生殖による雌の無翅虫である。アブラムシの仲間は排泄物としての甘露を外に捨てないといけないが,このような完全閉鎖系の虫こぶではそれが難しい。最近の研究で,この虫こぶの内壁が親水性でスポンジ状の表層構造をもち,そこから甘露が外部に滲出されることがわかった。7月になると有翅型が出現し,もうひとつの宿主であるアシボソへと移動する。そこでも初めは無翅型の雌だけが生産されるが,秋に産まれる有翅虫はエゴノキへ戻り雌雄を産む。この受精卵が越冬し,翌春にまた無翅型の雌が産まれる(や)。