森林での体験を学校教育で生かす

森林教育
多摩森林科学園の重要な研究課題のひとつに森林環境教育の推進があります。今回の記事はそのような研究の紹介です。

森林や林業に対する人々の理解を得るために、森林環境教育や木育が推進されています。また、「環境教育等による環境保全の取組の促進に関する法律」が制定され、学校教育の中での自然体験活動の必要性がうたわれるなど、森林の教育的利用に追い風も吹いています。しかし、学校における森林の教育的利用のあるべき姿や目的に関する整理は十分ではなく、学校教育に携わる人々の理解はまだ進んでいません。
そこで、これまで森林教育活動の目的としてさまざまに挙げられてきた内容を整理・分析した結果、学校での教育では、「森林や森林と人間との関わりについての理解を深めること」に加え、「森林体験活動を通じた感性や社会性の育成、心身の鍛錬、循環型社会の実現に向けた人材育成」が重要な目的であると考えられました。この結果を踏まえて、学校教育の中で教えるべき内容として、「森林の5原則」(多様性、生命性、生産性、関係性、有限性)、「森林との関わりの5原則」(現実的、地域的、文化的、科学的、持続的)を提案しました。
森林教育の目的を整理した本研究の成果は、森林教育の関係者には活動の指針となるとともに、小中学校の教員など普通教育に携わる皆さんの森林教育に対する理解推進に貢献するものと考えています。(ま)

この研究の発表論文(和文、井上真理子ほか)は、こちらのページをご参照ください。森林総研の研究情報は「研究最前線」のページで紹介されています。

この成果を活かして、小・中・高校教員向けの研修を開催しています(ブログ2014年8月26日2013年8月28日参照)。今年度(2016年)の教員研修は7月25日(月)を予定しています。

また、園の職員の著書「森林教育(大石康彦・井上真理子)」でも紹介されています。